「ブライトアップ日光」活動

エコロジー

お客様視点で活動し、サプライヤーからパートナーへ

2014年2月、日光市は記録的な大雪に見舞われた。例年なら30cm程度の積雪だが、この年は1m近い積雪を記録した。そして2月15日、日光事業所の素条工場が雪の重みに耐えかね、140mに渡って屋根が崩落した。幸い人的被害はなかったが、冷間圧延機や面削機など大型の基幹装置が損傷して事業存続の危機的状況となる。しかし、この災害を契機として当社のオリジナルな銅合金素材がマーケットで代替できない製品であることを改めて認識し、事業の存続と立て直しを当社は決断する。それは単に製造設備の再建にとどまらず、銅条事業そのもののあり方を見直す活動へと発展した。

雨後の地固め

製品の供給量が激減したことでお客様に大変なご迷惑をおかけしたが、早期の復旧に向け、多くの激励と援助をいただいた。また素材製品は最終製品になるまで複数社が階層的に間に入るため最終製品が見えにくかったが、この雪害を契機に予想外の用途に使用されていることが判明するなど、マーケットがより鮮明に浮かび上がるという副産物を得た。

私たちは銅条事業の再構築にあたり新生・日光伸銅工場のあるべき姿を以下のように定義した。

  • ゼロ災害の継続
  • 品質の安定
  • 原価低減活動の活発化
  • リードタイムの短縮と納期対応力の向上
  • 地球環境に優しい工場

「ブライトアップ日光」活動

歩行者・荷役車両の分離のための建屋内歩道橋(新・素条工場)

工場での合言葉は「ブライトアップ 日光!」。工場を「輝かせよう!明るくしよう!」という思いを込めている。めざす工場を実現するためには現場力を最大限に活かすことが不可欠であり、全員参加の5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を基本として、

  • クリーンで明るい工場や磨き上げられた設備などのハード面
  • 明快で工夫された仕組み・ルールなどのソフト面
  • お客様へのおもてなしの心などのハート面

の3つに分けて具体的な目標や手法などを定め、三位一体で進めている。

製品を供給するだけのサプライヤーからの脱却

雪害直後から社員一丸となって急ピッチで復旧に奮闘し、2015年1月には銅条製品の、同年6月には超電導製品の一貫生産を再開した。

復旧の陣頭指揮を執った小林敬一代表取締役兼執行役員専務はこう語る。

「入社以来ほとんど銅条工場で過ごしてきた私にとって、変わり果てた設備を見て涙が出てきました。その後、復旧責任者として絶対にやり遂げるという思いが私を突き動かしました。お客様をはじめとする皆様のご協力のものと、想定よりも早く復旧することができ、感謝の念に堪えません。しかしながら、我々のミッションはお客様が必要とする製品を提供することにあります。「ブライトアップ日光」活動を通じて工場のあるべき姿を追求し、製品を供給するだけのサプライヤーから脱却し、信頼されるパートナーを目指していきます。」