安全は「機器の作り込み」と「現場の運用」の両輪で成り立つ
レーザクリーナーの安全は、機器側の設計だけでも、現場のルールだけでも成り立ちません。機器にどれだけ安全機構を組み込んでも、管理区域の設定や保護具の着用といった運用が伴わなければ意味がなく、その逆もまた同じです。
この記事では、機器側の作り込みを扱います。管理体制・教育・保護具といった運用側については、別の記事にまとめています。
ヘッドに組み込まれた安全機構
照射ヘッドには、意図しない照射を防ぐための機構が組み込まれています。
距離センサー
対象物との距離を検知し、適正な距離の範囲内でのみ照射します。範囲を外れるとレーザは自動的にOFFになります。いまどの状態かは、ヘッド上部の表示灯の色で分かります。
ガイド光
緑色と赤色の可視光のガイド光を同軸で入れており、レーザ光が通る経路を目で確認できます。
セーフティトリガー
セーフティロックと引き金を組み合わせており、不用意な操作で照射が始まらないようにしています。
ヘッドを対象物に近づけたり離したりすると、表示灯の色が変わります。作業者は手元を見たまま、いまが照射できる状態かどうかを確認できます。
電源の管理は装置本体側で行います。キースイッチまたはパスワード方式を採用しており、使用しないときは操作できない状態にできます。
どの規格・通達を前提に設計しているか
インフラレーザ®は、次の規格・指針を踏まえて設計しています。
JIS C 6802:2025
レーザ製品の安全-クラス分け及び要求事項。クラスごとに求められる安全対策を定めた規格です。
ISO 11553-2
手持ち式レーザ加工機の安全要求事項。可搬型の運用で参照します。
厚生労働省通達
レーザー光線による障害防止対策要綱。管理体制と教育の実施を求めています。
高出力のレーザクリーナーはクラス4のレーザ製品にあたり、規格上いくつもの措置が求められます。インフラレーザ®では、それらを機構側で満たすようにしています。
| リモートインターロックコネクタ | 装置に付属しています |
|---|---|
| 鍵による制御 | キースイッチまたはパスワード方式を採用しています |
| ビーム終端器 | 対象物そのものが終端となります。距離センサーにより、範囲を外れるとレーザは自動でOFFになります |
| ビーム光路の確認 | 可視光のガイド光を同軸で入れており、光路を確認できます |
| 眼の保護 | 照射エリア内では保護ゴーグルを着用いただきます |
その安全設計を誰が保証しているか
インフラレーザ®は、古河電工が国内で開発・設計しています。品質保証・安全管理・保守サポートも国内で実施しており、ISO9001に基づく品質マネジメントのもとで運用しています。
安全機構が付いているかどうかだけでなく、その設計を誰がどのような体制で担保しているかも、機器を選ぶうえでの判断材料になります。
導入後も安全な状態を保つ仕組み
安全は導入した時点で完成するものではありません。機器の状態も、使う人の顔ぶれも変わっていきます。
導入時のレーザ安全教育
使用者と管理者、それぞれの立場に応じた教育を実施します。
年次点検
年1回の点検で装置の状態を確認します。
体制が変わったときの再教育
担当者の変更や増員に合わせて、あらためて安全教育と取扱説明を行います。