気候変動に伴う自然災害の深刻化と、デジタル化の進展に伴うデータトラフィック量の急激な増加。2つの大きな社会課題に応えているのが、古河電工の機能樹脂製品事業。発泡樹脂製品と管路・土木資材製品という2つのセグメントで、防災・減災とサステナブルな次世代インフラシステムの実現に貢献している。
FOAMED PLASTIC PRODUCTS
発泡技術を活用した製品を幅広くラインアップ。自動車や建築業界向けの素材から、生活を支えるさまざまな用途の製品を展開するほか、データセンタに付随する基地局の基板や通信基地局のレドームに用いることで、低伝送損失・低電波損失を実現するSmart Cellular Board(SCB)など、次世代インフラを支える製品にも注力している。
CABLE CONDUITS & CONSTRUCTION MATERIALS
地中・地上・斜面といったさまざまな設置場所に対応したシステム型管路やトータル線路設計ソリューション、高機能トラフなどを提供。近年はデータセンタ関連のインフラにも広く用いられている。再生プラスチックの使用により環境負荷を軽減するグリーントラフなど、サステナブルな社会を実現する製品も積極的に展開している。
私はケーブル保護管の海外販売を担当しています。主な商材はグリーントラフやダクトバンクライトと呼ばれるものです。再生プラスチックを使用していることが特長で、軽量で持ち運びやすく施工時間が大幅に削減できるほか、環境への負荷も軽減できます。インフラ設備に加え、近年はデータセンタの電力ケーブルや通信ケーブルの保護に使用していただくことも増えてきました。樹脂製の土木資材は世界でもまだ珍しい存在ですが、インフラ設備、社会基盤という今後50年、100年続く非常に重要な生活基盤を支えるという誇りを持って、製品の価値をしっかり伝えていきたいです。
グローバルに事業を展開するお客様とのやりとりでは、常に高い要求に応えることが求められます。日本ではお客様と関係を構築してから提案をする流れが一般的ですが、海外のお客様には最初の段階から最適な提案が必要です。それができなければ、以降のお話につながらないことも多いです。そのため、知りえる情報をもとに仮説を組み立てて初回の提案に臨みます。大変ではありますが、自分の提案がグローバル規模の社会基盤に直接つながっていく実感を得られ、大きなやりがいを感じます。
Beyond 5G/6Gに向けて、高周波帯の伝送損失・電波損失を抑えることが課題になっています。私が担当しているSmart Cellular Board(SCB)は空気を多く含んだ樹脂素材で、データセンタに付随する基地局の基板やレドームに用いることで伝送損失・電波損失を抑えられるほか、軽量化により施工者の負担を軽減できます。それを実現すべく、お客様となるエンジニアの方々へのヒアリングをもとに、技術部門と連携しながら最適な提案を作り上げることが私の仕事です。お客様に寄り添い、自社技術の改善を助けることが、私たち営業の大きな役割だと考えています。
古河電工では、若手のうちから担当製品の責任者として働くことができます。私自身、工場で生産管理を担当した経験を通して、自然にリーダーシップや責任感が身に付いたと感じています。当時はミスをしたこともありましたが、そのときには周囲の方々が全力でカバーしてくれました。役職・年齢・性別に関係なくフランクに誰とも話せる社風には今でも助けられています。自分にもともと特別な才能があったとは思いませんが、今自信を持って働けていることは、機会やサポートに恵まれて自然に成長できたからだと思っています。
私は樹脂にさまざまな機能を与える発泡技術の研究開発を進めています。古河電工の研究開発職は、指揮者のような存在です。プロジェクトにおいて、営業と研究部門の間に立ち、声をかけて動いてもらう。その中で、いろいろな人に助けてもらう必要がある場面も多くありますが、困っている人がいたら助けるのが古河電工の企業風土です。「若いうちはいろいろな人の時間を使って吸収して成長しなさい」と言われたこともあります。その代わり、自分の担当領域については上司よりも詳しくなるという技術屋としてのプライドを持って日々の業務に取り組んでいます。
入社1年目で最初の仕事として任されたのは、とある製品の材料選定でした。こんなに大きなことを任せてもらえるのかと驚いた記憶があります。求めている性能が出るまで試作と評価を繰り返し、実証実験を経て製品化されたときは、大学の研究とは違う大きな達成感を得られました。また、古河電工の研究開発職は、提案の場に同席することも多くあります。お客様からの生の声を聞け、研究の成果を肌で感じられることも、この事業のやりがいです。
AIやIoT、Beyond5G/6Gやスマートシティなどの技術が発展することで、データトラフィック量は今後も増加していくことが予想される。また、施工現場の人手不足問題や環境問題への対応も引き続き必要となる。日本の技術で品質の安定化や施工の効率化、環境負荷の低減を実現し、世界の安心で快適な情報インフラを支える。そんな未来を目指して、古河電工はこれからも「All to brighten the world」を体現していく。
※取材内容は2025年12月時点